ある本からの抜粋です。

人は元来感情の動物ですから、勝手な心。無理押し・執着・片意地を一切絶ってしまうことはできない。

人には喜・怒・哀・楽・愛・悪・欲の七つの情がある。この七情の発動がすべて義にかなうようにしなければならない。こうするためには自分の感情をコントロールし、自分の隠れた欠点を直さなければならない。あるいはまた、悲しいことがあっても悲しい顔を見せず、うれしいことがあっても喜んだ顔を見せない人がいるが、これは偽りである。聖人はうれしいときには喜び、悲しいときには悲しんで、七情の発動を理にかなうようにしている。

 

生きていますと思わぬ幸せを頂いたり、また、思いもよらず何らかの苦難に遭遇したりと、穏やかに且つ激しく、山あり谷ありの人生を歩むものです。

 

つい先日も悲しいこと、うれしいことが重なり、心が上がったり、下がったり自分の気持ちをコントロールするだけで精一杯の時がありました。

 

人間って不思議なもので、うれしいことは記憶から消え去るのですが、悲しいことはふと思い出すことが多いことに気づきました。反対であればいつも幸せばかりを感じ生きていけるのでしょうが、なんとも厄介です。

 

私も漏れなく厄介な人間で、感情のコントロールができなくて表情に出てしまうことが多いようです。

 

喜びは大きな声を張り上げて喜びを表現するのですが、悲しみや怒りは自然に一生懸命表さないようにと努力をしてしまうのです。(努力の効果はないのかもしれませんが、本人は努力しているつもりです)そして一番よくないのは、見ていないところで愚痴を言っていることでしょうか?精神衛生上も、人としても良くありません。

 

聖人のように、七情の発動を理にかなうように、ダメなものはだめ、できないものはできない、そして怒るときには怒る!

これからの人生は、自分に正直に感情を表に出していってもよいかな?と思うようになりました。

 

ただし、大切なこと「相手を思いやる」を忘れずに!

 

久保田 泰子