本日、訪問診療を主に活動をされているクリニック様にお邪魔してまいりました。
訪問診療とは、在宅での療養を行っている患者であって、疾病、傷病の為に通院による療養が困難なものに対して定期的に訪問して行われる診療。
往診とは、患家の求めに応じて患家に赴き行われる診療と違いがあります。
一般的に同じようなものと理解されておられる方も多いと思いますが、一方は計画的な医学的管理のもと診療することに対し、一方は急な病状の変化により、緊急で自宅を訪問し診療することです。
訪問診療の対象者は「在宅で療養中の人であり、病気やけがの為通院が困難な人」とされていますが、必ずしも寝たきりで動けない方ばかりが対象というわけではありません。
自宅で療養することを希望している場合や、老衰などで亡くなるときは自宅でと希望している場合も訪問診療を受けることが可能です。
今般の状況の中、病院に通院することを敬遠され、訪問診療を希望される患者様が増えてきているそうです。
おのずと訪問診療に携わっていただける先生が必要になってきています。
今朝のNHKの放送の中に、コロナにかかられた患者の息子さんが、どうしても世話になったお母さまを引き取り、最後を一緒に過ごしたいとの思いで奔走され、多くの方のお力を拝借されながら、自宅に連れ帰ることを実現されました。おかげさまで、家族全員で最後の8日間を一緒に過ごす事で、双方思い残すことのない有意義な時間を過ごされた。というお話がありました。
そのお話の中で、自宅に引き取るにあたり、訪問診療をしてくださる先生をずいぶん探されたそうです。もちろん医師であっても、私たちと同じ人間ですから先生のお気持ちは十分理解できますし、引き受けてくださる先生がなかなか見つからなかったという話は当然だとは思いながら、この先生のように真剣に地域の患者様に寄り添い、快くお引き受けされたお姿に感動いたしました。
自分に置き換えて考えてみました。自宅で過ごすことができ家族の世話になれることは最高の幸せです。でも介護をする家族にとっての負担は予想もつかない大変なことです。
諸々考えた一日でしたが、自分としての結論は出ませんでした。難しい問題と再認識です。
改めて、医師という職業、看護師という職業、医療関係者の方々が如何に難しいことに毎日直面されながらお仕事をされていることに、日ごろから感謝の念をもって接しなければと痛感し考えさせられました。
久保田 泰子